河津桜 2023 その1 箱根湯本

  
梅は咲いたか 桜はまだかいな (江戸端唄)
 3月に入りすっかり春めいてきました。春の訪れはまず寒中梅そして梅の香り、やがてそれが散り果てた頃に桜(ソメイヨシノ)のつぼみが膨らみ・・・・関西生まれの私は、長年そんな暦の中に生きてきました。ところが、10年ばかり前に湘南の地に住まうことになり私なりの歳時記がすっかり変わってしましました。それは、河津桜。梅の時期とほぼ重なって、圧倒的な色彩とボリュームで春の訪れを教えてくれます。河津へ赴けば、堤防を延々と埋め尽くす色彩に圧倒され、もうそこは春爛漫。一時期、これに驚喜して河津通いに精を出したものでした。撮影者が多いことから河津はしばらく前に卒業といたしましたが、河津桜の魅力に変わりはありません。今年も、2回ばかりこれを絡めて撮影いたしましたのでご報告を。
 まずは、箱根湯本。ウロウロとほどよいポイントを探します。桜の窓から車両の顔をのぞかせるにはどこがいいか。出来るだけ花で画面を覆い尽くしたい。今日の素敵な青空も入れたい。線路沿いの煩いポールを避けて。となると、そうそうたくさんの立ち位置があるもんじゃありません。一方、休日は道路にぎっしりと車が。バスやトラックが来ようものなら車両にかかり轟沈。落ち込んだ気分は、時々やってくるメジロの姿に癒やされ撮影を続けます。
 ロマンスカーの皆さんはもちろん素敵でしたが、この日私にとっての一番は、入生田検車区に出入りする箱根登山鉄道の面々。とりわけ2000系グレッシャー・エキスプレス塗装がこの日一番のお気に入りとなりました。
IMG_9472Yumoto500.jpg
2023年2月23日 箱根登山鉄道 箱根湯本-入生田
 撮影後、駐車場までの道すがら枯れた原っぱの中にポツポツと明るい春の色彩が。ふきのとうです。しゃがんでその姿を見るだけで、あの苦みと香りが口いっぱいに広がってきました。さあ早く帰って、晩酌晩酌。
春憂や 蕗味噌苦し 夫(つま)の酒  (由紀)

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鉄路の四季を追い続けて幾年月。鉄路の主役は変わっても美しい四季のたたずまいを追い続けたいです。時には、大好きな音楽とお酒の話題も。

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