梅雨空のもとで-3

 この日はここまで何とか薄日がさしていましたが、やがて太陽は箱根外輪山方面にどんと構える雨雲に飲み込まれていきました。さらに、この雨雲がもくもくと頭上を覆ってきました。空気に雨の匂いが増し、今にも田んぼの蛙君が鳴き出しそうです。この感覚を何とか表現できないかともう一度花菖蒲の咲くところに戻ってきました。
 時おり、湿り気を帯びた雨を呼ぶ風がよぎっていきます。そんな中、さっと横切って行ったMSEは、田んぼを低くかすめ飛ぶ燕のように感じられました。
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2022年6月 小田急線 栢山-富水


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梅雨空のもとで-2

 さて、お次は仙了川沿いの紫陽花です。川沿いをゆっくりと歩きながら花付きの良いそして思い通りのアングルを提供してくれそうな株を探します。今日の私の課題は花の上に編成を乗せるイメージ。いろいろ思いめぐらしながら、これはという一株を選ばせていただきました。足元に気を付けて三脚を立て、少しずつカメラ位置を調整していきます。悩みどころは、「花をどれくらい編成にかぶせるか」という課題でした。かぶせ過ぎると編成が死にますし完全分離じゃ編成が浮いてしまいそうです。まあ、この辺りは個人の好みでしょうが、ようやく自分なりの結論を得て一安心。お目当ての次のGSEまでまだ時間がありますので、もう一台を縦位置に花の中から飛び出してくるようにセットしました。
 やがて、薄日さす中GSEのご登場。VSEなきあとロマンスカーの盟主として堂々のお姿ですね。
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 縦位置は、8000系で。こちらもVSEなきあとその色使いから私にとっていよいよ大切な被写体です。
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2022年6月 小田急線 栢山-富水

梅雨空のもとで-1

 梅雨とは名ばかりの空梅雨の年もありますが、ここ湘南では梅雨入り宣言以来いかにもそれにふさわしい空模様が続いています。適度な降雨は私たちの生活に必須ですが、願わくは梅雨末期の大雨による災害がないことを祈るばかりです。
 この梅雨空に似合うのはなんと言っても紫陽花。しとしとと降りつつく雨に打たれる紫陽花、雨上がりに雫をきらめかせている紫陽花、私の好みからするとバリ晴れより薄日から曇天そして小雨が紫陽花にはお似合いです。
 寓居近所の紫陽花が色づいてきたことや開成の紫陽花祭りの様子から「そろそろかな」お出かけ決定。狙いは紫陽花名所、小田急線は栢山-富水。
 現地に到着しますと、仙了川沿いの紫陽花はまだ少し早めでしたが株によっては美しく色づいていました。次に線路を渡ってもう一カ所、花菖蒲の様子を見に行くとこちらは、かなり開花が進んでいました。いつもながらここは、地元の方達の丹精で紫陽花と花菖蒲が息を飲むような美しさで梅雨時の風景を引き立ててくれます。
 まずは紫陽花+花菖蒲+早苗とてんこ盛りの中颯爽と行くGSEを。
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 水田に映る花菖蒲の姿も捨てがたいです。
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2022年6月 小田急線 栢山-富水

御殿場線 美しき棚田 その2

 次は、急ぎ反対側に移動です。虫取りに興じている子供達に「ごめんねー」と声をかけつつカメラをセットします。こちら側は、金時山をはじめとする箱根外輪山が遠景を引き締めてくれます。一方、棚田はゆったりとした曲線を描いており、これがまたいい感じで柔らかく画面を包んでくれます。そうこうするうちに御殿場行きが2両編成で通過していきました。
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 次の国府津行までおそらく10分少々。このままかなと考える中、ふと気づけば後ろの斜面には、地主さんの丹精でしょう今まさにマーガレットほか初夏の花々が咲き乱れています。こいつを絡められないかと慌てて場所移動。花、線路、棚田とバランスを取るのが大変。なんとかセットし終えた後、ほどなくギラリと車体を光らせて通過していきました。ここまで無我夢中。しばらくして我に返りモニターを見るとそこには美しき季節に彩られた画面が現れました。
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2022年5月29日 御殿場線 御殿場-足柄
 機材を片付け、帰り際にお会いした地主さんに丁寧に御礼申し上げて美しき棚田から引き上げました。次回は、ぜひグリーンカーペットの頃に訪問したいと思います。


御殿場線 美しき棚田 その1

 午後は御殿場線に転戦です。お知り合いのakiさんからすでに足柄あたりは5月連休に田植え完了との情報が入っていました。それから1カ月弱、しっかり根付いたころでしょうか。
 現地に着くと、さすがにもう水鏡の時期ではございませんが稲はしっかり根付き、生命力が水田に溢れています。まずは定番位置付近から狙います。お顔がひょっこりとなるこの位置では313系の白いお顔が私には好ましいです。
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 次は少し下に降りて広く画面を取りました。新緑から深緑へ移りゆく木々の生命力が、午後のキラキラの光線に輝きます。
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2022年5月29日 御殿場線 御殿場-足柄

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Author:Tomo
鉄路の四季を追い続けて幾年月。鉄路の主役は変わっても美しい四季のたたずまいを追い続けたいです。時には、大好きな音楽とお酒の話題も。

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