2021/09/30
音楽ネタ:コバケン チャイコチクルス大団円!
ちょっと古い話になり恐縮ですが、さる8月30日にコバケンこと小林研一郎指揮の「小林研一郎80歳(傘寿)記念+チャイコフスキー生誕180年記念チャイコフスキー全曲チクルス」がめでたく完結いたしました。本来は、2020年4月7日から12日まで5公演を一気に実施予定だったのですが、コロナ禍の影響で延期、2021年4月から8月に分散して実施されました。
交響曲1-6番に加えマンフレッド交響曲、ピアノ協奏曲1番(ソロは上原彩子)で4回の公演、最終回はガラコンサートと銘打って名曲を集めたプログラム構成です。もともとは、演奏機会の少ない交響曲2,3番が楽しみで、名曲4,5,6番も「コバケンなら大丈夫」という感覚での参加でした。
さて、コンサートは毎回コバケン節全開!曲の隅々まで知り抜いたコバケンの濃厚なロマンあふれる演奏にどっぷり浸ることができました。さらに、交響曲2,3番に新しい発見がありコバケン芸術の奥深さに改めて気づかされました。会場は、一回のみ東京芸術劇場コンサートホールでそれ以外は全てサントリーホール。そしてオケの日フィルは、毎回非常に素晴らしかったです。以前ちょっと残念な経験が続いたのですが今回は◎で私の評価は一気に↑
コンサートは毎回アンコール付き。それも当日プログラム後半の、交響曲4番、5番、6番、マンフレッド交響曲の最後数分(たとえば5番ならフィナーレのトランペットからという風に)をもう一度となります。興奮のるつぼに叩き込まれた観客はスタンディングオベーション、楽員が去ってからも拍手鳴りやまずコバケンが舞台に呼び出され・・というのが毎回のお決まりとなりました。
となると、最後のガラコンサートはお祭り気分を大いに楽しませてもらおうと期待が膨らみます。プログラムは、エフゲニー・オネーギンからポロネーズ、弦楽セレナーデ、バイオリン協奏曲(ソロは神尾真由子)そしてとどめは1812年。私の興味は、1812の大砲をどうするか!!まさか本物持ってくるわけにいかないし、ただの大太鼓じゃつまんない、コバケンなら何かやってくれるのではとワクワク。で、当日の舞台を見ると「和太鼓」!!!!なんと大太鼓の横に大きな和太鼓が2つ置かれています。こうなりゃコスチュームは「甲冑、忍者せめてド派手な法被」と想像が膨らみます。
いざ始まりますと、追加のブラスセッションが左右のベランダに待機、そして筋肉ムキムキのカッコイイお兄さんが二人、きらびやかな法被を着て登場。きっとプロの和太鼓奏者でしょうね。曲のクライマックスで、どっしり構え撥を振り上げ「ドーン」。いやあ痛快でした。そしてお決まりのアンコール、大砲が出るところから再演、鐘が高らかに響き渡る中、コバケンがタクトを振り下ろし、すかさず観客がスタンディングオベーション、その瞬間「バーン」と本物の大砲(?)発射!観客席には、きらめくテープが降り注ぎました。テープには「おめでとう!そしてありがとう!マエストロ-コバケン80th+1」、記念にいただいてまいりました。
マエストロ-コバケン、最後のあいさつで「サントリーホールで400回以上公演しているが500回までやりたい」と言っておられましたが、私もそう願わずにはおられません。ありがとうマエストロ-コバケン!!