烏山線への旅

 ここのところ週末のお天気がよろしくありません。一方、平日には見事な晴天が広がり、今朝も「朝練の季節なのに」と恨めしい気分半分で、青空にくっきりと聳え立つ富士山を眺めながらの出勤と相成りました。もう少ししたら、紫陽花が線路際を彩る季節で、そうなると曇りや雨がお似合いになるのですがそれもまだちと早い。といって、休日にくすぶっているわけにもいきません。ということで、ちょいとばかり乗り鉄をしてまいりました。
 ターゲットは烏山線。首都圏最後のキハ40を求めて、2014年のACCUM登場まで菜の花、梅、桜、新緑、水鏡、稲穂、紅葉などなどしっかり楽しませていただきました。キハ40の後継車両のACCUN君、電化区間はパンタを上げて走行+充電、非電化区間ではパンタを下げてバッテリー走行という極めてユニークな車両ですね。
さて、宇都宮に到着すると待ってました!ACCUN君。宝積寺までの東北本線区間のスピード、そして非電化区間のなめらかの走行、うーんこいつはやっぱり電車です。かつて小塙-滝間の25‰をキハ40は全身を震わせて登っていましたが、ACCUM君は「どこに勾配あるの?」という感じでした。もちろん、各所でパンタの上げ下ろしも見学させていただきました。
 といって、乗るだけじゃつまんないので、軽―く撮り鉄を企みます。駅に近くでこの季節が良さげで曇りでも絵になりそうな場所として選んだのは定番中の定番、龍門の滝。今日は、水量も多くなかなか迫力がありいい感じです。乗り鉄ということでゲバなしですが、駅がすぐそばですからまあ手持ちでもなんとか。後は下の道を車が通らないことを祈るだけ。やがてACUMM君、定時ピッタリにやってまいりました。
 帰りの列車は大金で交換。交換待ちの間、運転手さん(ワンマン運転です)が、お母さんとACCUM君を見に来た幼児に親切に声をかけていました。ほのぼのとした実にいい光景です。烏山線、今年で100周年ということですが、短い盲腸線という特徴を生かしたACCUM君とともにこれからも頑張ってほしいですね。
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2023年5月21日 烏山線 滝-那須烏山
 さて、ここまでくれば宇都宮で餃子+ビールです!都合、3軒はしごしていろんな餃子を楽しませていただきました。帰りは、グリーン車で晩酌の続き。普段、撮影といえば食事も忘れて走り回っていることが多いのですが、今回はゆったりとした休日を楽しませていただきました。

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夏の記憶(その6)蝉時雨

 異常ともいえる雨続きのお盆が過ぎ、ようやく暑い暑い夏空が広がる毎日となりました。同時に蝉達のひと夏の命の主張である蝉時雨が戻ってきました。とはいえ、8月も末となり徐々にボリュームが落ちツクツクボウシの鳴き声も混じるようになり、確実に夏の終わりがやってきています。
 この日は、盛夏の烏山線を楽しもうと前日に宇都宮に入り、名物の餃子を生ビールとともに存分に楽しんで駅前に宿泊。翌朝の始発列車に乗り込み、まず大金-鴻野山間の水田脇に三脚を構えました。ちょうど稲穂が出そろった時期、半逆光の朝日を受けて朝露がキラキラ光る中、キハ40を撮影する上々のスタートとなりました。当日は、気温がとてつもなく上がりそうなので、次は木陰で涼みながら美しい稲田とともに撮影しようと烏山線の唯一の峠越え区間の滝-小塙間の小塙側に移動しました。
 峠のトンネルを抜けた列車は森を抜けて水田地帯に出てきます。森の入り口から奥を覗くとおあつらえ向きのS字カーブが森の中に伸びています。

蝉時雨が響きわたる森、木々の隙間から降り注ぐ光、S字に光る線路。
時が止まったかのような錯覚。

 やがてトンネルに入る合図のタイフォンが聞こえ我に返ります。しばらくして線路脇の草が揺れ出し、森の奥からひょいっとキハ40が顔を出しました。
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2013年8月10日 烏山線 滝-小塙

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Author:Tomo
鉄路の四季を追い続けて幾年月。鉄路の主役は変わっても美しい四季のたたずまいを追い続けたいです。時には、大好きな音楽とお酒の話題も。

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